リハビリ検査紹介

足に詳しい理学療法士が「ZOZOMAT」を使ってみた

ZOZOMAT(ゾゾマット)とは?

ZOZOMAT(ゾゾマット)は、ZOZOTOWN(ゾゾタウン)が提供している足の計測マットのことです。このZOZOMATとZOZOTOWNアプリを使ってスマホで自分の足を3Dで計測することが出来ます。

これまでとてもめんどくさかった足の計測~靴サイズの算出までの作業が、スマホとZOZOMATだけで簡単に出来てしまうところです。

合わない靴は運動のパフォーマンスを落とすだけでなく、足に負担をかけてしまいます。なんとなくサイズが合わないと思っても、誰にも相談せずに何となく自分の感覚頼りにサイズを調整したりしていませんか?

私は地域住民向けにリハビリテーションの相談を受けたり、歩行分析をして最適な自主トレーニングを指導したりしています。私の仲間も地域で暮らす高齢者や障がい者の方に対して訪問してリハビリテーションを実施したりしています。そんな中で自分に合わない靴を何年も何十年も続けて履いている方がとても多いように感じます。

この記事では、「ZOZOMATを使った足の測り方」からZOZOMATを使った理学療法士の見解を紹介していきます。この記事を読むことで、ZOZOMATの使い方だけでなく、その計測結果がどれくらい正確なのかがわかります。

結論としてはZOZOMATは非常に優れた足の計測ツールで、しっかりと計測方法を守れば安心して自分に合う靴が分かり選ぶことができます。

ZOZOMATの使い方

ざっくりとした流れは、

1.ZOZOTOWN会員ページから無料で申し込み
2.届いたZOZOMATの上に足を置き、スマホで撮影
3.スマホに詳しい計測結果とおすすめの靴が表示される

*測定時間は両足でおよそ5分前後です

それでは詳しく見ていきましょう。

①まずは無料会員登録・申し込み(無料配送)

ZOZOMATを使うためには、まずZOZOTOWNの会員登録を行う必要があります。

ZOZOMATの申し込みページはこちら

会員登録が無事に済めば、同じサイト内からZOZOMATの配送(無料)を注文することが出来ます。

②紙製のマットが封筒で届く

ZOZOMATの注文を行なってから約1週間前後で下記のような封筒が届きます。

③広げてみるとこんな感じ

ZOZOMATのイメージは湧いたでしょうか?
紙で出来ていますが結構しっかりとした作りになっているので、何度も繰り返して使えるものだと思います。

④ZOZOMATの計測方法

ここからいよいよ計測です。
まずは計測前の準備をします。

【計測前の準備事項】
・平らな床の上にZOZOMATを敷く
・靴下やストッキングは脱いでおく
・足首が露出するようにズボンの裾を上げておく
・部屋は明るくしておく(直射日光は当たらないようにする)

測定は立位で行います。
ZOZOTOWNアプリを起動し、計測する画面を進めていくと以下のような動画が流れます。

左右それぞれスマホをかざしながら計測!
全部で5分くらいで計測が終わります。

ZOZOMATの計測結果・専門家の評価との比較

ZOZOMAT計測結果

実際の計測結果の画面は以下のようになります。

計測項目は、

○足長=足の長さ
○足幅
○足囲
○足甲高さ
○かかと幅

○指先の形

mm(ミリメートル)単位で計測結果を出してくれます。

私自身の理学療法評価と照らし合わせてみる

ZOZOMATの計測結果と、身体評価・動作分析の専門家である理学療法士(私)の自己評価結果と照らし合わせてみます。

○足長・・・誤差は数mm以内

○足幅・・・普段の靴は「3E」なので、裸足での計測結果としては妥当

○足甲高さ・・・左に比べ右足の内側縦アーチが明らかに低下しており、計測結果にもきちんと反映されている!

上記のように、かなりリンクしている部分が多くみられました。
特に触診して得られた「右足のアーチがやや低下している」という評価結果と、ZOZOMAT結果の足甲高さにおいて「右がやや低くなっている」という結果が照合しています。

これらより、ZOZOMATの計測については「かなり正確な結果が得られる」と言っても過言ではないと思われます。

実際に靴を選ぶ際の注意点

①おすすめの靴を紹介してくれるが・・・

ZOZOMATでは、計測結果とともにおすすめの靴紹介してくれます。

自分の足型と相性の高い靴を数字(パーセント)で示してくれるので、靴を選ぶ際に参考になるかもしれませんが、本当に自分に合っているサイズなのか?と疑問も浮かび上がります。

そこで実際に靴を選んで買う際に気をつけるべき点を3つ挙げてみたいと思います。

②まずはきちんと測定が出来ているか?

正確な結果を得るためには、計測方法を正しく行う必要があります。

【計測前の準備事項】
・平らな床の上にZOZOMATを敷く
・靴下やストッキングは脱いでおく
・足首が露出するようにズボンの裾を上げておく
・部屋は明るくしておく(直射日光は当たらないようにする)

改めて確認しながら計測してみましょう。

③個人差のあるフィット感の違いを考慮

1人1人によって「ピッタリした靴」を好む傾向のある方もいれば、「ややゆったりした靴」を好む方もいます。

要は自分自身がフィットしていると感じるのはどんなサイズ感でしょうか?

もしかしたら「ピッタリした靴」と「ややゆったりした靴」の間には1~2サイズほどの差があるかもしれません。

私個人としては「ややゆったりした靴」~「ゆったりした靴」が好みで、ZOZOMATの計測結果とともにおすすめされた靴のサイズは「ちょうど良い」と感じました。
*ZOZOMATでは「少しゆったりめの靴」がおすすめされると思われます。

④靴下の有無や厚さなどを考慮

夏に履く靴と冬に履く靴では、その中で履いている靴下の有無や厚みなどによってフィット感が変わることがあります。

靴を履く目的場所時期なども考慮して選ぶ必要があります。

臨床現場で患者さんや利用者さんに使えるか?

理学療法士である私自身がこのZOZOMATを病院や施設または利用者宅などの臨床現場で使えるかどうか?について考えてみました。

私の所感として、
「ZOZOMATは臨床現場で患者さんまたは利用者さんに活用できる」
と思います。

実際に靴を買うかどうかはさておき、計測ツールとしては非常に有用だと思います。

○足部のアーチが低下した方
○足部の変形がある方
○フットトラブルが多い方
○足にむくみが起きる方
○リハビリで屋外をたくさん歩く予定のある方 などなど

非常に簡便に短時間で正確に計測できるため、ツールの1つとして有効活用できるのではないでしょうか?

ただし、計測にあたっての条件として、

*安定した立位が5分程度は保てること
*足部に傷が無いこと
*足の裏全体がZOZOMATに接地することが出来て静止できること

上記のような点は押さえておく必要があります。

まとめ

ここまでZOZOMATを使った足の測定方法と専門家との測定結果の比較について解説しました。

自分の足に合った靴を選択するには自分の足のサイズを正しく知ることが大切です。

「自分の足に合う靴」を履くには、「自分の足のサイズ」をきちんと知る必要があります。

ZOZOMATは「自分の適切な靴のサイズを知らない」というような人たちに簡単に自分の足のサイズを知る機会を与えてくれます。

今回の記事を参考に興味をもった方はぜひ一度ZOZOMATで自分の足サイズを計測してみてください。

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リハビリ相談室
NPO Re Stepが運営するリハビリ相談室。 地域でリハビリテーションに関するアドバイスを行うほか、理学療法士の副業や転職サポートも実施。