訪問看護

障害福祉サービスって知ってますか?part1

そもそも障がい者とは?

頭の整理のために、障害福祉サービスについての記事をあげていきたいと思います。

制度が複雑すぎて・・・何回かの連載にさせてもらいます。ご了承ください。

「障害福祉サービスに興味があったけどよくわからなかったから利用できなかった」そんな人に少しでも情報が届けばいいなとおもっています。

いずみ訪問看護ステーションでは、利用者像として、医療保険対象の方、介護保険対象の方と様々な疾患や年代の方がいらっしゃいます。

もう少し分解していくと、「障害」をお持ちの方もおられます。

みなさん、よく「障がい者」という言葉をよく耳にすると思います。障がい者の定義をご存じですか?

障がい者の定義「心身に障害を抱えており、他者からの支援を受けなければ日常生活に支障をきたすおそれのある18歳以上の人のこと(18歳未満は障害児)。障害者という呼び方は、他人の障害になるという誤解を招くとして、「障がい者」や「障碍者」という言い方も普及しつつある。心身の障害とは、身体障害のほか、精神障害と知的障害を指す。精神障害は心の制御がうまくできず事理弁識能力を欠くケースを指し、知的障害とは知的能力の発達に問題があって判断能力が劣る場合を意味すると言われている。」

私が勘違いしていたこと、それは、障がい者は『障がい者手帳』を持っていて、それに基づく『障害福祉サービス』を受けている、と思っていました。皆さんはどうですか?

実は、障がい者と言っても一概に全員がそうではなく、疾患や機能障害(手足の欠損など)に基づき主治医が診断書を発行したものを添えて、居住地の市町村役場へ届けなければなりません。体の状態によっては障がい者手帳が発行されない場合があります。

⇒正解は、障がい者手帳を持っていなくても障害福祉サービスを受けることができる、です

※もう少し細かく言いますと、障がいには『身体』『精神』『知的』の障害があり、それぞれでもしも手帳が発行される程度の状態であれば、『身体障がい者手帳』『精神障がい者保健福祉手帳』『療育手帳(自治体によって名称が異なる)』が発行されます。

障害福祉サービスを受けられる人ってどんな人?

障害福祉サービスとは「障害者総合支援法」に基づいて提供されるサービスの総称です。
障害者総合支援法では、障がいのある方の日常生活と社会生活を総合的に支援することを掲げており、その中で「障害福祉サービス」が重要な位置づけとされています。

要するに、「生活しづらいなあ」「体が思うように動かないなあ」「困っているんだけどなあ」と思ったら、市役所に電話をする、これが一番いいと思います。何課にかけるんだっけ?なんて言えばいいんだっけ?・・・そう思いブレーキがかかってしまうものですよね。公的機関にとりあえず困っていることを伝えて、しかるべき所へ回してもらうのがいいと思います(窓口の方の力量で残念な結果になりませんように。もしも変な雑な対応を受けたら他の日にめげずにかけましょう)

障害福祉サービスってなに?

難しい言葉で言えば、①訓練等給付 ②介護給付 の2種類です。

なんのこっちゃ?ですよね。かみ砕きます。

①訓練等給付・・・就労支援、自立訓練、居住訓練 

②介護給付・・・訪問、日中活動、施設

これでも???頭に??がいっぱいですよね。

訓練等給付とは

【就労支援】・・・A型とB型がある 

A型  18歳から65歳までの障害がある方が対象  ※雇用契約書を交わす必要がある

  • 特別支援学校を卒業して就職活動をおこなったが、雇用に結びつかなかった方
  • 就労移行支援事業所などの利用で就職活動をおこなったが、雇用に結びつかなかった方
  • 企業での就労経験がある方で、離職を経て現在は働いていない方

B型  雇用契約を結ばない形で、自分の体調などにあわせて働くことができる

  • 企業での就労経験がある方で、年齢や体力の面で一般企業での雇用が困難となった方
  • 就労移行支援事業者などの利用で、アセスメントにより就労面の課題が把握されている方
  • 50歳に達している方
  • 障害基礎年金1級を受給している方

   賃金ではなく「工賃」として支払われる

【自立訓練】・・・機能訓練と生活訓練に分けられる

自立した日常生活または社会生活ができるよう、一定期間身体機能または生活能力の向上のために訓練を行うこと

【居住訓練】

夜間や休日、共同生活を行う住居で、相談や日常生活上の援助を行うこと

介護給付とは

【訪問】・・・自宅で生活の援助(食事援助、排せつや清潔の援助等)を受けることができる

【日中活動】・・・常に介護を必要とする人に、昼間に入浴、排せつ、食事の介護等を行うとともに、創作的活動または生産活動の機会を提供を受けることができる(高齢者が介護保険を使ってデイサービスにでかけるということに似ていますね) ※視覚障がい者や精神障がい者に対しての行動援護というサービスもあります

【施設】・・・障がい者支援施設やケアホームへの入所を行うことで、夜間や休日の入浴、排せつ、食事等の援助を受けることができる

続きはpart2へ

制度って難しいです。わざわざ複雑に作っているのでしょうか・・・

読み解き必要な方が受けられることを願って。

頑張って勉強してみます。

ABOUT ME
訪問看護だより
広島県福山市内のとある訪問看護ステーション。 看護師がおよそ6名、PT・OTが約4名の合計10名ほどの規模。 職業柄、介護保険や障がい福祉サービスについての質問をよく受ける立場であり日々勉強勉強の精神でがんばっています。 幅広い年代の方のお困りごと解決のために、お役立ち情報を発信できたらいいなと思っております。