筋肉の働き

おしりの横の筋肉~中殿筋の機能~

この記事では、「歩く」際に重要な様々な機能のうち、筋に関することを紹介する記事となっています。

専門的な難しい内容ではなく、トレーニングに興味のある方やPTの学生さんなど、一般の方でも分かりやすく理解できるように努めています。

そういった観点から表現の仕方を工夫していますので、より専門的な方からのご指摘・ご批判は承っておりませんのであしからずご了承ください。

中殿筋(ちゅうでんきん)って、どんな筋肉?

お尻の上、外側の方にある筋肉で、立ったり歩いたりする際にとても重要な筋肉になります。

高齢者の骨折で最も多い大腿骨頸部骨折ですが、そういった股関節の手術をする際にこの筋肉を切開することが多く、術後に筋力が発揮できない状態にたびたびなります。

大腿骨頚部骨折の手術後にしっかりと立位がとれて歩行が出来るようになるためには、この中殿筋の回復が重要になることが多いです。

歩く中での機能

歩く中で、どんな働きがあるか?

歩く中では、足全体が地面に着いて踏ん張る時期(立脚期)に重要な働きをします。

青い線で囲った時期(荷重応答期~立脚中期)に中殿筋は働きます。

この際の働きとしてはいわゆる「骨盤を安定させる作用」となります。

筋肉の走行を踏まえると、骨盤が左右にグラグラ動かないように働く筋肉とも言えます。

この筋肉が働かなくなると、歩くときにどうなる?

左右方向への安定化に貢献しますので、この中殿筋が働かなくなった場合には、横に大きく揺れながら歩くという状態になりやすいです。

トレンデレンブルグ徴候とも呼ばれます。

本来であれば歩く際には前に進まなければなりませんが、この中殿筋が働かないと左右への揺れが生じてしまって、とても非効率になります。

ですので、骨盤を安定させるということが注目されたりするわけですが、この中殿筋という筋肉は骨盤の左右方向への安定にとても重要ということになります。

*新人PT必見!!トレンデレンブルグ徴候とデュシェンヌ徴候の違いについて

主なトレーニング方法やサポーター用品

主なトレーニング方法は、以下の通りです。

仰向けに寝て足を広げる運動、つま先が天井に向くようにキープ(外側に向かないようにする)

https://jishu-tre.online/ 自主トレばんく:出典

ABOUT ME
ARUKU室長
大阪府出身。理学療法士、NPO Re Step理事。2007年に理学療法士国家資格を取得後、急性期・回復期・生活期でのリハビリテーション・理学療法の経験を経て現在に至る。「ARUKU=歩く」姿勢や動作の分析を得意とし、さらに一歩進める/もう一度一歩進むための、医療や介護に関する様々な活動を実践中。リハビリ・看護・介護の総合情報サイトを立ち上げ、多種多様なブロガーとともに多岐にわたる分野の記事を執筆中!